ベジタリアンって、一昔前は菜食主義者とか宗教だとか、反社会的な人だとか、そんなイメージが強かったかも知れません。
でも近年は日本でも食の多様化や健康ブームと共に受け入れられるようになってきましたね。海外のセレブ俳優や日本の芸能人でも公言している人も多いです。
では、ベジタリアンになる理由は一体何なんでしょう?
実は、健康上の理由だけでは無いんですよ。
ベジタリアンって何食べるの?なんて疑問に思っているあなたのための、ベジタリアン基礎知識を分かりやすく解説しました!
ベジタリアンになる理由って何?
身近にベジタリアンの人がいない場合は、ベジタリアンになる理由と言えば健康上の理由くらいしか思いつかないかも知れません。
実際、健康上は良いとする意見は多いですね。私も5年ほどベジタリアンでしたが、体調を崩すことなく、むしろとっても健康的でした。
でも、他にも理由は色々あるんですよ。例えば
- アレルギー
- 動物愛護の観点
- 宗教上の理由
- 肉食が体にもたらす危険性を危惧して
- 流通している食肉に対する不安
- 飼育方法や肥料に対する不安
- 素食にするため
- 菜食は日本人本来の食事だから
- 地球の環境問題
- 世界の飢餓問題との関連
- 好きじゃないから
と、ざっとあげただけでもこれだけあります。
特に直接的でない、環境や飢餓についてはピンと来ないかも知れませんが、例えば、牛一頭育てるために必要な敷地で大豆を育てると、何倍もの人の食が賄えると言われています。
豚を1キロ太らせるために4キロのサツマイモが必要という説もあります。対して、一欠けらのサツマイモが無いために飢えに苦しむ子供たちがいるわけです。
※数字に関しては諸説ありますので、イメージとして考えて下さい。
肉食がダメだとは思いません。ただ、現在流通している食肉のあり方(流通の仕方や量産、飼育状況や飼料など)には問題があると思います。
ただ、そうなったのも消費者の選択の故なので、お肉を食べないのも一つの選択でしょうし、大切に育てられた命をありがたく頂くことも一つの選択でしょう。
ベジタリアンの種類は?
さて、ベジタリアンと一括りに言っても、何を食べるか、何を食べないかはそれぞれです。
ビーガン(ヴィーガン/VEGAN)
牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類はもちろん、魚介類や乳製品など一切の動物性食品を取らないビーガン。完全菜食ですね。
バターやチーズ、蜂蜜、ゼラチン、魚醬などの調味料やそれらが使われたスープなども食しません。ブイヤベースやコンソメ、ラードが使われたお菓子なんかもですね。ゼリーやプリンはアウトです。
マクロビオティック(玄米菜食)
これも食べない物はビーガンと同じですが、玄米を主食とします。また、食材や調理方法に寄って陰陽のバランスを取るのも特徴です。
海外のセレブの間で流行したようなイメージがあるかも知れませんが、そもそもこの玄米菜食は日本が発祥でもあるんですよ。
ラクト・ベジタリアン
牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類は食べないが乳製品は食べます。
中でも卵を食べる人をオボ・ベジタリアン、乳製品を食べる人をラクト・ベジタリアン、魚介類は食べるペスコ・ベジタリアン、など細かく分けた呼び方があります。
インドのベジタリアンの基本はこのラクト・オボ・ベジタリアンのタイプです。
肉類を食べない分、特に乳製品を多く摂るという印象があります。インド名物のラッシーはダヒーと呼ばれるヨーグルトがベースですし、甘く美味しいチャイも牛乳やヤギ乳がたっぷり入っています。
また、ちょっと軽めのベジタリアンという意味でライト・ベジタリアンなんて呼び方も目にしますね。
フルータリアン
フルーツやナッツなどの木の実しか食べない人です。動物・野菜に限らず命あるものは穫らないということもありますが、木の実の場合、獲っても木や他の実は生き続けられるという理由もあるようです。
中には自然に落ちたフルーツのみしか食べないという人もいるそうですよ。これは並外れた精神力や鍛え抜いた体が必要かも知れませんね。もう仙人の域では無いでしょうか。
その他
上記の種類(というか、ちょっと無理やり名前を付けた感がありますよね。)の他にも、各地域や民族によってベジタリアンの定義が違ったりします。
例えば中華系のベジタリアン食では、基本的にビーガンですが、五葷(ごくん)と呼ばれるニンニクやニラ、玉ねぎなど刺激の強いものを禁止しています。
世界のベジタリアンへの対応
飛行機の機内食では、航空会社や飛行地域によってベジタリアン食に対応してるんですよ。
以前インドに行ったとき、通常の機内食の選択肢が「ベジタリアン」or「ノン・ベジタリアン」でした。決まり文句の「フィッシュ」or「ビーフ」じゃなかったことに衝撃でしたね。
ベジタリアンの食べるものは?
ベジタリアンって何食べるの?と疑問に思うかも知れません。先日テレビで新喜劇の小藪さんがその質問にキレていて、とても共感できました。
それと同時に、こんなにもベジタリアンに関して知らない人がいるのかと驚いたものです。
動物性タンパク質を取らないベジタリアンは、大豆などの豆製品から植物性タンパク質を摂取しています。
大豆、豆腐、味噌、大豆ミート、これら全て大豆から出来ていますね。
また、グルテンミートは上手に料理すると唐揚げのようになりますし、麩カツはまさにトンカツです。
カルシウムは海藻類や凍り豆腐(高野豆腐)、切干大根などが多く含まれています。
ベジタリアンを続けていると、肉類は」全く必要じゃなくなる、食べたいとすら思わなくなるので、あえて肉もどきの調理方法にする必要はなかったりします。
ベジタリアンの外食は?
普段の外食はどうするのか。これは人によって違いますが、私は友人との外食の時はみんなと楽しく食べればいいじゃないかという考えで、美味しく頂いてましたね。
でも、実際、焼き肉とか焼き鳥じゃない限り、肉オンリーのメニューじゃないですよね?
なのでさほど問題ありません。
よほど拘った人でない限り、特に気にすることなく食事に誘っていいと思いますよ。それに、都市部ではベジタリアンレストランもかなり増えていますし、この機会に試してみるのもいいかも知れません。
また、これも人それぞれの考えですが、出てきたお肉を避けて食べる、これはあまり見た目が良くない上に意味がない気がするので、私はできるだけ食べるようにしていました。
まとめ
この記事は、誰かの食生活を批判するものではありません。日本ではまだまだ少数派のベジタリアンで変な人扱いされることも多いかも知れませんが、国や地域によって色んな人種や宗教があって、それぞれの食生活があるのです。
お互いを尊重して、違いを認めあえるといいですね。